介護士が抱えるストレスの発散方法

介護士の仕事内容には、生活援助と呼ばれる掃除や洗濯など雑用に近い作業もありますが、基本的に高齢者や障がい者といった介護サービス利用者の介助を行う身体介護がメインとります。介助といっても、歩行や移乗をはじめ、食事や入浴から排泄まで様々な種類があり、利用者の身体に触れる身体介護は生活援助より気を遣う分だけ疲れやすく、ストレスを感じることもあるでしょう。特に、入浴や排泄の介助には慎重な配慮が必要で、利用者の意に沿わないことがあるとクレームの対象になってしまうこともあります。

介護士は自分に非がなく不満があっても、立場上原則として利用者に反論することはできません。こうしたストレスを抱え込まないために、介護士はいろいろな工夫を凝らすことが求められます。まず、親しい同僚と不満を共有して、お喋りで発散することが有効です。ただし、職業倫理の観点から利用者の悪口を述べることは好ましくありません。利用者に伝わらなかったとしても、日頃から悪口を言っていたら無意識のうちに態度に現れます。どんなに不満があっても、利用者を責めず、仕事上必然的に生じる現象として処理できるような話の展開に導くことが望ましいです。同僚と笑い話にしてしまえば、ストレスや利用者に対する反感が軽減されるでしょう。

また、余裕があれば副業にチャレンジすることも、本業のストレス解消になります。介護以外の仕事に携わると、本業の良さが見えてくるかもしれません。客観的に介護という仕事を見つめ直す機会を持つことによって、不満や悩みが相対化されストレスも減るでしょう。ここではストレス発散について解説しましたが、こちらの【頑張りすぎに要注意!介護士のメンタルケア】というサイトには、メンタルケアの他にバーンアウトへの対処法なども記されているので、併せて一読してみることをおすすめします。